この時期になると特にサラリーマンの方は年末調整の依頼が人事や総務担当から来ますよね。
あれって面倒じゃないですか!?
いつもやらなきゃと思いながら、期日ギリギリになってやるのがいつものパターンです。
然し乍ら、年末調整のうち漏れると損をしてしまうのが保険料控除です。
今日は保険料控除の基本事項について解説します。
目次
保険料控除の基本事項
みなさんは何かしらの保険(生命保険や介護医療保険、個人年金保険)に加入していて、保険料を毎月払っている方は多いのではないでしょうか。
その年間の保険料の一定金額を所得から差し引くことが出来るのです。
これを保険料控除といいます。
所得とは?
保険料控除の理解をもう少し深めるためには、そもそも所得とは何かを理解する必要があります。
良くあの人は高所得だとか言いますよね。
確かに所得が高い方が生活は豊かになりますが、税金面から言うとなるべく所得は低い方がいいです。
どういうこと??笑
解説します!
国民の三大義務のひとつに納税の義務があります。
皆様も色々な税金を日々払っていますよね。
その大きな納税の1つに所得税があると思いますが、この所得税の計算のベースになるものが所得です。
従って、所得が高いとそれだけ税金も多く払う必要があるということです。
収入と所得の違い
ここで所得と収入を混同する人が多いので解説します。
収入は給与や賞与などの年間の収入の合計のことです。いわゆる「年収」のことです。
所得とは、収入から必要経費を除いたものが所得です。
サラリーマンでいう必要経費は『給与所得控除』といい予め決められています。
個人事業主の必要経費は、事務所の家賃や備品費等、その事業を行うにあたって必要不可欠な経費です。
これもどれが経費で認められるか細かいルールがあります。
収入:給与や賞与等の年間の合計収入(=年収)
所得:収入 – 必要経費
保険料控除
少し遠回りしましたが、保険料控除とは所得から一定金額を控除できることを指します。
先ほど所得税の計算のベースになるのが所得と解説しました。
つまり、保険料控除を利用することで課税対象となる所得が減少するので、所得税の節税に繋がるということです。
課税所得: 所得 - 保険料控除額 - その他控除額
保険料控除以外にも色々な控除の種類がありますので気になる方は調べてみて下さい。
保険料控除のメリットを享受できるタイミング
保険料控除のメリットを享受できるタイミングは主にサラリーマンと個人事業主で若干違います。
サラリーマンの場合
源泉徴収という言葉をサラリーマンなら聞いたことがあると思います。
従業員を雇って給与を払う事業者は、予め年間の所得にかかる所得税を差し引くことになっています。
これが源泉徴収です。
サラリーマンの方は給与明細を見てもらえれば分かると思いますが、給料に対して所得税が既に差し引かれて支給されていますよね?
但し、この所得税はあくまでも概算です。
保険料控除だけでフォーカスするなら、この段階で年間の保険料は所得税の計算に考慮されていません。
つまり、実際とは多くの所得税を毎月払っていることになります。
これを正すために、年末まで保険料控除を反映した正しい所得税を計算して、概算で払っていた所得税との差額分の還付を受けるという形になります。
これを年末調整と言います。
従ってサラリーマンは、年末調整のタイミングで保険料控除による所得税還付を受けることになります。
この年末調整を忘れると、多く払っていた所得税は戻ってきませんので要注意です。
個人事業主の場合
個人事業主の場合は、サラリーマンみたいに毎月所得税を納付する必要はありません。
変わりに、前年度の1月1日から12月31日までの所得税額を計算して毎年2月16日から3月15日までに申告して納税する必要があります。
これを確定申告といいます。
従って、確定申告時に保険料控除を確りと反映させる必要があります。
同様にこれを忘れると、払う必要のない所得税まで払うことになります。
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保険料控除の対応方法
ちょうどこの時期に保険会社から『保険料控除証明書』が送られてくると思いますが、これが保険料控除の申請をするにあたりマストな書類になります。
保険会社が年間の保険料を証明してくれる大切な書類になりますので、絶対に捨てないでください。
サラリーマン、個人事業主ともに、この証明書を添付して、該当箇所にこの証明書に記されている年間保険料を記載するだけです。
まとめ
本日は保険料控除について解説してきました。
私の場合、夫の分とあわせて毎年6万円の還付がありますので、かなり大きいです。
この記事で保険に既に加入されている方は改めて保険料控除のメリットをご認識頂ければと思います。又、保険未加入の方は保険は節税の効果もあることを知って頂ければ幸いです。
ありがとうございました。